リフォームや新築をした住居に入居した人が、住宅建材から室内に発生する揮発性化学物質やダニアレルゲン等が原因で頭痛や目・喉の痛み、吐き気、目眩などの 健康障害を引き起こす事を「シックハウス症候群」といいます。
シックハウスの基礎知識
Point 1. 省エネ性
シックハウス症候群ってなに?
リフォームや新築をした住居に入居した人が、住宅建材から室内に発生する揮発性化学物質やダニアレルゲン等が原因で頭痛や目・喉の痛み、吐き気、目眩などの 健康障害を引き起こす事を「シックハウス症候群」といいます。
詳しい原因はまだ解明されてない部分もありますが、日常生活の工夫や住環境の整備で改善することも可能です。
シックハウス症候群は何故おきるのでしょう?
主な原因
- 住宅などに使用されている建材や家具、日用品などから様々な化学物質が発散。
- 住宅の気密性が高くなった。
- ライフスタイルが変化し、換気が不足しがち。
主な対策
- 建材や家具、日用品などから発散する化学物質を減らす。
- 換気設備をつけて室内の空気をきれいにする。
改正基準法に基づくシックハウス対策
1993年に建築基準法が改善されて、シックハウス対策の為の規制が導入されています。
対策 I:内部仕上げの制限
内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材には面積制限をします。
対策 II:換気設備設置の義務付け
ホルムアルデヒドを発散する建材を使用しない場合でも、家具からの発散があるため、原則として全ての建築物に機械換気設備が義務付けられています。
対策 III :天井裏などの制限
天井裏、床下、壁内、収納スペースなどから居室へのホルムアルデヒドの流入を防ぐ為、次の(1)~(3)のいずれかの措置が必要になります。
- 建材による措置
天井裏などに第1種、第2種のホルムアルデヒド発散建築材料を使用しない(F☆☆☆以上とする)。 - 気密層、通気止めによる措置
気密層又は通気止めを設けて天井裏などと居室とを区画する。 - 換気設備による措置
換気設備を居室に加えて天井裏なども換気出来るものとする。
クロルピリホス対策
有機リン系のしろあり駆除剤「クロルピリホス」は、居室を有する建築物への使用を禁止します。
シックハウスに関する用語説明 |
ダニアレルゲン 家の中にたくさんいる「チリダニ」とその糞や死骸などの総称。喘息などの主なアレルギー症状の原因になる。チリダニが住めるところであればダニアレルゲンはどこにでもある。 |
ホルムアルデヒド シックハウスの原因とされる、特異な臭気があり粘膜を刺激する建築材料。最近の住宅は、気密性・断熱性が向上し、ホルムアルデヒトを含んだ建築材料を多く使用するようになったために、人体への影響が問題視されるようになった。 |
クロルピリホス ホルムアルデヒドとならび、シックハウスの原因とされる科学物質。もともと、白アリ駆除などを目的とした有機リン系殺虫剤として広く使われていた。 |
生活上のチェックポイント
建築基準法さえ守ればシックハウス対策は十分、というわけではありません。
建材選びでは、トルエン、キシレンなどの他の科学物質対策もしっかりチェックしましょう。また、家具や防虫剤、化粧品、タバコ、ストーブなども化学物質の発生源になります。 身の回りの日用品や換気など、住まい方にも気を付けましょう。
化学物質の主な発生源
シックハウス対策、2つの要注意点 |
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室内の換気はこんなところに気をつけましょう!
- 24時間換気システムのスイッチは切らずに、常に運転するようにする。
- 新築やリフォーム当初は、室内の化学物質の発散が多いので、しばらくの間は、換気や通風を十分行うように心がける。
- 特に夏は化学物質の発散が増えるので、室内が著しく高温高湿となる場合(温度28℃、相対湿度50%超が目安)には窓を閉め切らないようにする。
- 窓を開けて換気する場合には、複数の窓を開けて、汚染空気を排出するとともに新鮮な空気を室内に導入するようにする。
- 換気設備はフィルターの清掃など定期的に維持管理する。
化学物質の発生源はこんなところに気をつけましょう!
- 新しい家具やカーテン、じゅうたんにも化学物質を発散するものがあるので注意が必要。
- 家具や床に塗るワックス類には、化学物質を発散するものがあるので注意が必要。
- 防虫剤、芳香剤、消臭剤、洗剤なども発生源となることがある。
- 化粧品、香水、整髪料なども影響することがある。
- 室内でタバコを吸うことは避けたほうが望ましい。
- 開放型ストーブ、排気を室内に出す暖房器具(ファンヒーター等)の使用は避け、排気を外部に出すもの(FF式ストーブ等)など室内空気の汚染が少ない暖房器具を使用することが望ましい。
換気対策
室内換気システム
昔は窓を閉めてもいずれかの隙間からか換気されていたのですが、最近の建物は、窓がアルミサッシに変わって密閉化された上、冷暖房設備の使用で窓を閉め切りがちです。こもりがちな空気・湿気を計画的な機械換気で快適な室内環境に。
室内換気システムのご紹介
天井裏換気システム
昼/夜、冷房・暖房の入/切による温度差によって、天井裏や壁内部の湿気が結露になり、合板や木材を腐らせ家の寿命を短くします。 又、真昼の天井裏の温度は50~60度にもなり、冷房が利きにくい原因にも。屋根裏の空気を入れ替えることで湿気や熱気、 ホルムアルデヒドを排出し、冷房効果をアップし、住まいと家族の健康を守ります。
自在に伸縮するダクトを通して、切妻屋根のパイプフードから排出するタイプで施工も簡単 。
セイホープロダクツ ブロワー型換気システム(切妻屋根用) 風之介
床下換気システム
床下の湿気による木材腐朽菌やシロアリ・ダニなどの発生は、建物自体の強度劣化の原因に。床下の空気を活発に動かすことで、害虫の繁殖条件や湿気の原因となる結露を低下させます。水蒸気量(絶対湿度)を感知して最適運転。必要最低限のシステムで効率的に床下換気。
セイホープロダクツ 床下換気 ハイブリッド コントロールシステム
換気計画例のご紹介
常時換気(給排水)
【A】熱交換形換気扇
低騒音、低消費電力設計。給気清浄フィルターで外気を浄化して室内に給気します。
パナソニックエコシステムズ Q-hiファン(熱交換形) 居室用
【B】熱交換形換気扇(天井埋込)
外壁に面していない部屋に設置できる。給気清浄フィルターで外気を浄化して室内に給気します。
パナソニックエコシステムズ Q-hiファン(熱交換形) 天井埋込形・居室用
局所換気
【C】レンジフード
常時換気機能付。整流板捕集方式でフード周辺の吸込み風速をアップさせて強力に吸い込みます。
パナソニックエコシステムズ スマートスクエアフード
【D】天井埋込埋込換気扇
浴室の湿気を効果的に排出する換気扇。清掃性のいいPP樹脂製ルーバー付。
パナソニックエコシステムズ 天井埋込形換気扇
【E】換気扇
人感センサーとマイコンでトイレを自動換気。ワンタッチ着脱の羽根でお掃除もラク。
パナソニックエコシステムズ パイプファン 自動運転形・人感センサー付
環境対策(内装・調湿剤)
安全性の高い内装材を選ぶことが基本。
また材料だけでなく、のりや塗装・ワックスにも気を配ることが大事です。
安全性の高い自然素材の内装材
無垢フローリング
無公害塗料で仕上た無垢フローリング
自然の植物油とワックスからつくられた無公害塗料“オスモカラー”仕上げ。年を経るごとに艶やかなアメ色へ変化するので、深い風合いも楽しめます。
日本オスモ 北欧パイン(節有)オスモカラーフロアクリア塗装品
けいそう土
調湿、消臭、断熱性の高い珪藻土を使った塗壁材
樹脂やセメントは使用せず、粘土の凝結力で固化しているため、再利用できる日本初のリターナブル材料。高い調湿機能や消臭・断熱機能で室内環境を快適にします。
サメジマコーポレーション リターナブルパウダー
炭を使った調湿剤・塗装
床下調湿材
吸湿・吸臭性にすぐれた床下調湿木炭
床下に敷設することで床下の湿度をコントロールして、結露やカビ、ダニの発生、木材の腐食などを抑えます。 また、木炭から発生するマイナスイオンで空気を清浄化する効果も。
東北カーボン 床下調湿木炭「住炭」
備長炭
「備長炭」と「けいそう土」の機能を活かした高機能天井材
天井に塗るだけで科学物質や悪臭成分を吸収・分解するほか、けいそう土の持つ調湿機能で快適な室内環境に整えます。
四国化成工業 さやか
調湿・ホルムアルデヒド吸着効果のある内装材
エコカラット
インテリア性も高いインテリアセラミックス
すぐれた調湿機能で結露を抑制し、消臭効果もあるインテリアセラミックス。有害物質を含まず、室内の化学物質を吸着、 低減する効果も高いのが特徴。タイル調などバリエーションも揃っています。
LIXIL エコカラット
エージープラス
ホルムアルデヒド高吸着性の調湿内装材
室内の快適さを保つ調湿タイルで、ホルムアルデヒドなどの有害物質吸着性能と銀イオンの力で消臭・抗菌・抗カビ性能にも優れている健康志向の高い内装材。
名古屋モザイク エージープラス